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リトグラフは、表面を磨いた石灰石(石版)の上にクレヨンや油性の墨などで直接作画し、その上に酸性の液を塗って、作画した部分にだけインクが乗るように加工します。油が水をはじく原理を利用したものです。
彫ったり削ったりする必要がなく、作家が直接自分の手で描けるのが特徴です。描いた線、面がそのまま版画になるという表現の自在性から多くの作家が手がけている技法です。 絹やナイロンに感光材で図柄を写したり、画像を切り抜いたフィルムなどを張り付けインクが通る部分と通らない部分にわけて、絹の孔を通してインクを紙に押し出す方法がシルクスクリーンです。シルクスクリーンは色の境界線がはっきりして、多彩で原色の鮮やかな作品が多く、また大量に刷るのに向いています。
銅版にニードルと呼ばれる金属製のするどい針で直接刻画する技法です。線を刻んだ後にできるささくれをそのまま効果的にいかし、にじみのある柔らかい線を出すのがドライポイントの特徴です。
最初に版全体にロッカーという細い刃の道具で小さなささくれをつけ、やわらかなビロードのような黒いバックをつくった後、ささくれ等を部分的に取り除いていき、微妙な明暗の濃淡をつくり出すことができる技法です。
銅板や亜鉛板の表面に耐酸性のニスを塗り、その上を針で描画しこれを酸につけると、露出している金属面が腐食して描線が強調されます。これを繰り返すことによって版をつくる技法です。
【 版画用語 】
■限定部数(エディション) 作品の限定総部数を意味し、HC、APなどの番外版画を除いて数えます。一般に作家は自分の制作したオリジナル版画にサインのほか限定総部数を分母として分子に一連のエディションを記入します。
エディションにはアラビア数字を使用することが一般的で他にもローマ数字で表される場合もあります。
エディション数の上限
エディション数の上限は原版の耐久性と作家自身の考えで決まります。銅版が最も少部しか摺れずつづいてドライポイントで20から30部、アクチアントで40から50部といわれています。しかし技術の進歩で耐久性が上がってきたため最近では版種に限らず大量に摺ることが可能になりました。一般にエディション数は数十部から100部程度、多くて250部から300部というのが常識となっています。なかには1万部を超える作品を残している作家もいることから、エディション数は作家の版画に対する考え方が現れているといえそうです。
番外版画
全ての摺り数の10%から15%程度ほど作られることが多く、E.A、A.P、H.Cなどがあります。本来は世の中に出回らないものですが、実際にはよく市場に出回ることがあります。限定部数入りの作品と同じ価格で芸術的価値もおなじです。 E.A(エプルーブアルティスト)
基本的には作家保存用の作品という意味で、A.P(アーティストプルーフ)と表記する場合もあります。 H.C(オル・コメルス)
非買品を意味し、出版元や摺り工房などの保存版のことです。■サイン
ほとんどのものが画面右下余白の部分にいれることが多いようです。
オリジナル版画が作家が版画を作る目的で制作されたものに対し、エスタンプは複製版画のことであり、油彩、日本画など版画以外の目的で描かれた原画をもとに、別の人が版画にしたもので、作家は関与していません。つまり、オリジナル版画は作家が全てに関わっているため芸術性が高く、市場価値もエスタンプとは異なってきます。
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